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5月, 2021の投稿を表示しています

さよなら、5月

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5月が終わった。 自分が生まれた月で、一番好きな月だ。 新緑が競うように、大地から水を吸い上げる。歌さえ聞こえてきそうだ。 花はその花らしく、1回だけの自分の生命を輝かせる。 木も花も素直だ。だから、人はそれらを美しいと思うのだろう。 人だって、笑い、泣き、悩み、光を求め、1回だけの生命を輝かせようとする。 それも、美しいと思う。 6月が来た。 6月も好きになってみようと思った。

大根の白い花 

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大根の花が咲いた。 おでんが好き、一番は大根だ。いつもなら、星になった忍ちゃんからどっさり届いた。 もう届くことはないから、去年の遅い夏、初めて自分で種を蒔き、育てた。 だけど、忍ちゃんの大根のようには実らず、小さな大根だった。かわいそうだからそのまま土に埋けておいた。 ちっぽけな種から芽を出し、背を空に伸ばし、太陽の力を喜び、やがて命を譲るために力を蓄え、厳しい冬をどうにか越した。 季節は、必ず巡る。 今、白い花が咲いた。迷うことのない心の色だ。 そう思いながら、久しぶりの休日を過ごした。

インイチがイチ 

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最初から手強い「一」、「イン」である。 「一」は、「よく使う順漢字2200」(徳広康代編著 三省堂)では、堂々の第2位である。(第1位は「日」)「イチ」「イツ」「ひと」「ひと・つ」それに撥音が加わり、けっこう難しい。人名になると、「はじめ」ちゃんや「かずこ」ちゃんも登場する。 1×1=1 九九は、暗唱して速算に役立てることを目的に作られたものだから、「×」は外される。「=」は「は(wa)」と意味が似ていて、数字8(ハチ ハ)にはない発音の「が」になったのだろうか。 「イチイチがイチ」では発音しにくい。「イツ」と唱えた時代もあった。九九が定まっていった過程には中国語の発音の影響があるから、「イーイチがイチ」もあったかもしれない。 どう教えるか考えていて、大事なことを忘れていたことに気づいた。 学習者の反応から学びが始まるということだ。そしてゴールに導くのだ。 1を「イチ」と読むことをその子は知っていたので、「イチイチがイチ」と読ませて、感想を聞いた。 C:「言いづらい。」 T:「インイチがイチ」は? C:「言いやすい。楽しい。」 T:「そう、言いやすいよね。」 等式とひらがなを書いた表を見ながら、手拍子でリズムを取って一気に「インクがク」までたどり着いた。「インクは赤。」と笑わせたら、喜んでくれた。あとは、レアリア(realia 生教材)やアレイ図を活用して、九九の音に意味を重ね合わせ、便利さを感じさせたい。 がんばろう。              「村の道ぶしん」 (作詞:葛原しげる 作曲:梁田貞 編曲:岡本敏明 玉川大学愛吟集より) 1 土をはこび 草を刈りて われらは励む われらの村の道ぶしん   村のために 国のために つくしたる われらの年寄りの   歩み安かれと 朝な夕な われらは励む われらの村の道ぶしん   エンヤラホイ ヤレホイ ヤレホイ エンヤラホイ ヤレホイ ヤレホイ 2 力あわせ 心あわせ われらは励む われらの村の道ぶしん   村のために 国のために つとめなんわれらの幼児(おさなご)の   歩み安かれと 朝な夕な われらは励む われらの村の道ぶしん   エンヤラホイ ヤレホイ ヤレホイ エンヤラホイ ヤレホイ ヤレホイ クマガイソウが背筋を伸ばし、誇らしげに咲いていた。熊は、いなかった。