いつものように
朝7時、木いちごの白い花を見つけた。
うつむき加減に花をつけているから、もみじいちごだ。
白い花が、残雪に見えた。
いつもの季節に咲いた。
いつもの場所に咲いた。
いつものように咲いた。
そう思ったら、幸せな気分になって、深呼吸したくなった。
木いちごの花は初夏、オレンジ色の、甘く、でもすこし苦い果実になる。
かぜとなりたや
はつなつのかぜとなりたや
かのひとのまへにはだかり
かのひとのうしろよりふく
はつなつのはつなつの
かぜとなりたや
川上澄生 (「初夏の風」1926年)
コメント
コメントを投稿