青い空 仰ぐ
青空を見上げる。
その瞬間新しい何かが見えたように思え、引き換えに今まで心の中にあった何かが消えていく。呼吸と一緒に。
青が好きだ。
宮沢賢治の「薤露青(かいろせい)」は透明な悲しみ。
浜田広介「泣いた赤鬼」の青鬼。青鬼だって一人で泣いていたさ。
THE BLUE HEARTS「青空」
『こんなはずじゃなかっただろ?歴史が僕を問いつめる まぶしいほど青い空の真下で』
織田哲郎「青空」もよく聴いている。
『きっと勘違いだったって 別にそれでいいんだろう。ずっとそのまま信じていられれば』
若山牧水「白鳥はかなしからずや空の青海のあをにも染まずただよふ」
「青」と「あを」を何度も想像してみた。まだ分からない。染まった方が幸せなのだろうか。
青空を仰ぐのは、見えない答えを探している時だ。自分で答えを決めたいから、色の他には何も見えない青空を仰ぐのかもしれない。
「仰ぐ」は「青」の語源の一つとされている。「淡い」もそうだ。ぼんやりしてよく分からないものを青空に求める。
答えが見えにくいから、人間らしくていい。
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