冬の愉しみ その1 除雪

雪が舞っている。「よく降るなあ。」という声を昨日一日で何度耳にしただろう。

真冬日で寒い。しかも、強い風が東西南北いろいろな方角から吹きつける。冬の奴め、やりたい放題だ。

今、風の音を聴きながら、薪ストーブの脇に作った小さな机の上で文章を書いている。もうすぐ、日の出。今日は晴れると天気予報で言っていた。

よし、冬の愉しみを思い浮かべてみよう。

その1 除雪

真っ先に、除雪が頭に浮かんだ。今朝も明るくなったら始める。

わが家の除雪はバックホーでやる。鼻水を垂らしながら、雪を押していく。「僕の前に道はない。僕の後ろに道は出来る」(高村光太郎)のように崇高で強靱な理想と使命感がないと、除雪隊長は務まらない。

クローラー(無限軌道。「キャタピラ」の方が馴染みがあるが、これは建設機械メーカーのキャタピラー社の登録商標)の横方向に滑るのは仕方ないのだが、今年は古い雪が解けずに残って氷となっているせいか、縦方向にも滑る。「直滑降」だ。スキーでは一番好きな滑り方だけど、大変危険なのでよい子のみなさんは真似しないでくださいね。

除雪の後は、風呂に入って凍えた体を文字通り「解凍」する。ここで、調子に乗って銚子を空けるとせっかくの一日が無駄になるので、がまんだ。休日で外出しないのならビール1本くらいならまあいいか。500mLの方で。

凍えたり、危険だったり、がまんしたり。それの何が愉しみなのかと言うと、しっかり除雪できた道を眺めるのはいい気分なのだ。これで郵便屋さんもクロいネコさんも冬でも半ズボンの飛脚さんもご近所さんも、危険なくうちに来られる。(「来れる」は、ら抜きで×)その道を赤いスーパーカブで上ってくる郵便屋さんの姿を見ると、ありがたいと思う。まるでサンタさんだ。郵便局の偉い人にお願いします。郵便屋さんの制服は赤にしてください。そうしたら、夢見る子どもたちはせっせせっせと手紙を書くはず。文字や言葉、日本語に親しむはずです。それも「愉しみ」だな。

「愉しみ」は、「立心偏(りっしんべん)」、「心配がなくなる」という意味だ。





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