冬の愉しみ その2 雪の音 雪Note


「夜半過ぎ」に目を覚ました。「未明」と言ってもいい。正確には、午前1時51分だ。

一日の時間の呼び方は、気象庁のHPの中の「時に関する用語」にある「一日の時間細分図」が面白い。「府県天気予報では別図による」という但し書きがあり、この県では夜半過ぎでなく、未明と呼ぶらしい。

そんな時刻に目を覚ましたのは、小さい目覚まし時計の秒を刻む音がはっきりと聴こえたからだ。もしや、と思って窓の外を見ると、やっぱり雪が降っていた。

雪は外野の音を吸い込みながら降りてくる、空からの音符のようだ。

空気もきれいになっている。雪の核は塵(ちり)や埃(ほこり)だ。それらを包(くる)んで降りてくる。

明け方、除雪車の働く音が聴こえてきた。友人が運転しているんだ。ありがとう。

数年前、新潟の高田を旅した。「丈余を超える」という豪雪やその地の人々の暮らしが見たかったからだ。でも例年にない少雪で、雁木(がんぎ)はなんとなく間抜けな感じだった。それでも菓子店や食堂の窓にある「水ようかん」「鍋焼きうどん」の張り紙が冬を彩っていて、雪国の人々の息づかいが伝わってきた大切な冬の思い出だ。冬が水ようかんの季節。重い雪の道を歩くと喉が渇く。そんな時に水ようかんのつるんとした喉ごしが最高なのだそうだ。

積雪の量は「高い」とも「深い」とも言う。学生には難しい感覚だ。どう教えよう。

立春を過ぎ、「今日は重い雪だな。」と挨拶に聞かれるようになった。








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